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星々と精神科
designed by Kanako Yano
#010
影響 (influence)という言葉は ”星々の力が地上に降り注いで出来事を左右する” ことからきている
ということを知った時に、占星術の前でふと歩を止めた。
”天体からは絶え間ない影響が流れ出て 世界とあらゆる種類の魂と自然の形態を貫いていく”
というのが天体の運動の意味を解釈する占星術の述べていることで
視覚が必要なのは視覚が認識できないものに還元するため、という見えるものを通じて見えないものが認識されるという構図。
見ることというのは単なる知覚作用にとどまらず理性によって補完される、そのことを知性という、とプラトンにも出てくるこの考えは、星座の天体観測がモデルとなっていたとのことだった。
そして余談だが星々の力はvirtus(ヴィルトゥス)と呼ばれ、現在のヴァーチャルの語源となっている、と神秘的なヘルメス文書のあとに聞く* と途端に私は楽しくなってしまう。
「星座から遠く離れていって 景色が変わらなくなるなら ねえ本当はなにか本当があるはず」**
*2023年7月 東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース 中井悠講義:影響の流出史|A:因果の転倒(1)より
**小沢健二「天気読み」より
#011
精神科医療の最前線で、
ほんとうに見るべきものは何でしょうか。
症状?数値?それとも、、、、?
2学期を担当してくださる田端瞳先生は日本のがんの病棟で看護師として働いた後、インドのアーユルヴェーダ大学の最高峰であるインド国立グジャラートアーユルヴェーダ医科大学へ留学。 アーユルヴェーダ医師の国家資格B.A.M.Sを取得したのち、ヨーガや自然療法学、インド哲学、インド占星術までを学び帰国し現在は精神科を中心とした医療現場でアーユルヴェーダの知恵を生かしたセッション/カウンセリングを行っている。日本国内において正に唯一無二の存在だ。 ※田端先生プロフィール
2023年のアーユルヴェーダ学会では ”アーユルヴェーダの古代の治療法ナスヤの心身に与える影響に対する研究” というタイトルで精神科における臨床データの研究発表を行なっていた。
田端先生の見えないものを見る力はすごい。
2022年に共催した 4ヶ月間オンラインワークショップ
アーユルヴェーダと医療 〜こころの扱い方について
の際にも彼女のしなやかな強靭さ、見えない世界の苦しみを容認し、人を救済するための優しさと強さをひしひしと感じた。
医療現場という情緒や感受性、共感だけではない、明確なものを常に求められる世界でアーユルヴェーダを展開する田端先生。
時々博多弁で、猫みたいな目でかわいく笑う田端先生。
#012
田端先生からは、以下のメッセージをいただいたのでこちらシェアしたい。
〜見えないものを観る〜
科学では測れない「心」と「カルマ」の物語。
精神科医療の最前線で、
ほんとうに見るべきものは何でしょうか。
症状?数値?それとも、
もっと深い「魂の声」でしょうか。
9月から始まるこの連続講座では、
古代インドの叡智――インド占星術・心理学・ブータヴィッディヤ――を通して、
「原因」と「結果」、そして「解放」の道筋を辿ります。
• なぜ心は揺れるのか。
• なぜ同じ苦しみが繰り返されるのか。
• そして、どうすれば私たちは「カルマの輪」から自由になれるのか。
これはスピリチュアルではなく、千年の時を超えた「人間理解の学」です。
そして今、医療現場でも求められている、見えないものを観る叡智です
心の中は
私たちが思っている以上に
宇宙を丸ごとと入れてしまえる
時間の枠さえ超えた
広大な世界なのです
占星術と心理学とブータヴィッディヤ と題した9.10,11月の田端瞳先生の講座
医療現場からの声をどうぞお楽しみに。